「『再び、北京の地へ』―日中の未来を見つめる一年」田中俊行(中国人民大学)

はじめまして!静岡県下田市出身の田中俊行です。

この度、中国政府奨学金に採用いただき、中国人民大学で1年間学ぶ機会をいただくことになりました。このような貴重な機会を与えていただいたことに、心より感謝申し上げます。

私は現在、日本大学商学部経営学科に所属する大学4年生です。大学では経営学を学びながら、日本と中国の企業や社会、両国の関係について関心を持ってきました。これまで日中関係学会の懸賞論文にも取り組み、観光業など日中間のさまざまなテーマについて研究してきました。

私にとっての「北京」

私が今回、中国、そして北京を留学先に選んだのには、少し特別な理由があります。
私は中国・北京出身の父を持つ中日ルーツですが、幼少期と中学校3年間を北京で過ごし北京日本人学校に通っていました。幼い頃は中国語の方が身近な言語で、北京は私にとって「外国」というより、思い出の詰まった場所でした。卒業後、日本へ戻ってからも、毎年のように北京を訪れてきました。

毎年訪れる北京のスキー場での一枚

留学を決意したきっかけ

再び中国で学ぶことを決意したきっかけの一つが、2024年度の東京都日中友好協会青年訪中団でした。同じ班の先輩から中国政府奨学金による留学制度を教えていただき、「もう一度、中国で生活しながら学びたい」という思いが強くなりました。

大学で経営学を学ぶ中でも、中国が日本企業にとって大きな市場であり、経済、観光、人的交流など、日中両国が切っても切れない関係にあることを実感してきました。だからこそ、外から中国を見るのではなく、実際に中国で生活し、自分自身の目で中国社会を知りたいと考えています。

留学を決意するきっかけとなった、2024年の青年訪中団での写真

一年後の自分

留学前に私が準備したのは、荷物や手続きはもちろん「一年後、どんな自分になっていたいか」を考えることが一番の準備です。

まずは中国語の力を高め、幼い頃に身につけた中国語の感覚をもう一度取り戻したいと思います。そして、できるだけ多くの中国人の友人をつくり、人との交流を通して、教科書やニュースだけでは分からない中国を知りたいです。また、中国各地にも足を運び、地域ごとの文化や暮らしに触れたいと考えています。

一年後には、「中国を知っている人」ではなく、「中国で生活し、人と出会い、自分自身の目で見て考えたことを語れる人」になっていたいと思います。

これまで中国で学び、日中交流に携わってきた先輩方が築いてこられたものを受け継ぎながら、私自身もこの一年間の経験を、これからの日中両国の信頼と交流につなげていけるよう、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。

私にとって思い出の地である北京で、新たな一年を始めます。

8月25日、北京到着時に見た夕暮れ