6月を迎え、留学を開始してから最も多忙な一ヶ月となりました。学期末試験に向けた猛勉強と、日本の夏インターンシップに向けた就職活動の時期が重なり、タイムマネジメントの難しさに直面した試練の時期でもありました。今月のレポートでは、①中央民族大学の蚤の市への参加、②中国美術体験会の企画・開催、③中国における就職活動の3点についてご報告します。
今月中旬、卒業を控えた学生が在校生に向けて行う「蚤の市」が開催されました。私も販売者として登録を済ませ、大学の一角でフリーマーケットのような形で出展しました。会場には、卒業生がこれまで寮生活で使用していた便利グッズから趣味のコレクションまで、多種多様な物品が格安で出品されます。本学の蚤の市の大きな特色は、芸術専攻の学生が自身の制作した油絵や中国美術などの作品を売りに出している点にあり、様々な芸術作品を間近で鑑賞し、購入することができます。
私は日本人留学生の仲間とともに、これまで現地で購入した衣服や日本から持参した物品を出品しました。中国人学生からは、特に日本から持ってきた書籍や雑誌が大人気でした。蚤の市で最も試されるのは、値切り交渉における実力です。学生間のやり取りとはいえ非常に真剣で、時には予想を遥かに超える大胆な価格交渉を受けることもありましたが、平常心を保ちながら販売価格を守る必要がありました。こうした現地学生とのリアルな駆け引きも含め、非常に刺激的で楽しいイベントとなりました。

出展時の様子

多様な出展内容
次に、中国美術体験会を企画・開催したことについてお伝えします。私が担当している留学生支援インターンにおいて、支援対象の学生が芸術に深い関心を持っていたことをきっかけに、中国美術を肌で体験できるイベントを作りたいと考え、企画を立案しました。前学期に私が知り合った本学の芸術専攻の中国人学生を講師役に招き、留学生に向けて水墨画の基礎を教えてもらうという形で実施しました。
当日は、中国人学生が見事なお手本を披露するたびに留学生から歓声が上がり、お互いの作品を見せ合いながらアドバイスを交わすなど、終始和やかな雰囲気に包まれました。課題として全員で描いたのは、水墨画の基本とされる「竹」です。墨の濃淡を微妙に調節しながら、竹の枝葉や節の質感を表現する作業は容易ではありませんでしたが、講師役の学生から的確なアドバイスをもらい、何とか全員が作品を完成させることができました。 大学内で自ら企画・開催するイベントはこれが最後となるため、一抹の寂しさを覚えつつも、特別な思いで当日を迎えました。
留学当初は中国語が思うように話せず、四苦八苦しながら日本人学生の手を借りて運営していましたが、現在では中国語を用いて学内の各所と主体的に調整を行い、多様な国籍の参加者を繋ぐことができるようになりました。自身の確かな成長を実感するとともに、やりがいのある仕事を自ら見つけ、形にできたことを心から嬉しく思っています。

当日の様子

私が描いた作品。初心者にしては筋が良いと褒めていただきました(笑)
最後に、中国に滞在しながら行う日本の就職活動について、今後の留学生の参考になればと思い、私の実体験をお伝えします。私は日本の大学3年の後期から1年間休学し、本奨学金を受給して留学をしています。そのため、夏インターンの選考が本格化するこの時期が中国の滞在期間と重なっており、特有の課題もいくつか発生しています。
第一に、インターネット環境の問題です。VPNの接続状況によっては、テストセンターでのWEBテストの受験やオンライン面接の実施に支障をきたすリスクがあります。これらは個人の力だけでは完全な解決が難しい問題であるため、事前の接続テストなどのリスク管理を徹底するとともに、不測の事態には迅速に気持ちを切り替えて臨むよう努めました。
第二に、周囲に就職活動を行っている学生が少ないことによる、危機感の維持の難しさです。日本の大学にいれば、同学年の友人が一斉に就職活動を始めるため否応なしにその環境に順応しますが、日本人留学生が少ない環境では周囲との認識にギャップが生じやすくなります。そのため、日本の友人やSNSからの情報を主体的に集め、自分が今何をすべきなのかを常に客観的に見極めるよう意識しています。




