「留学中に経験した面白い、変わった経験」細川詩織(北京師範大学)

 

私はこの冬休み期間中にとても貴重な経験をした。それは、中国の農村で1週間生活をしたことだ。日本留学中のパートナーの一時帰国に合わせ、彼の地元である山東省日照市で過ごした。私は留学が始まってからずっと北京で過ごしていたので、初めて見る農村には驚きの連続だった。日本ではそれなりの田舎で育ってきたつもりだが、それでもやはり不便を感じることが多かった。

まず、家の周りはとにかく何もない。タクシーも思うように捕まらないので、移動は車が必須である。近所まで出かけるときは電動バイクや電動車に乗った。そしていざ出かけても、言葉が通じない。みんな方言を使っているからだ。若い人なら普通話も話せるのだが、年配の方は方言しか話せない。中国にいるはずなのに、まるでどこか別の国にいるかのようだった。家に戻ってお風呂に入ろうとすると、家のお湯を使い切って冷水しか出ない。炭を焼いてお湯を沸かすか、車を出して銭湯に行くか、親戚の家を訪ねるしかない。北京での不自由ない暮らしに慣れてしまった私にとっては、なかなかつらい生活だった。

しかし、もちろんつらいことばかりではない。朝から晩まで中国人に囲まれて過ごして、その土地の人が普段食べているものを食べたり、地元のマーケットに足を運んだり、結婚式に招待されたりすることは、どれもなかなか体験できることではない。そしてパートナーと家族と一緒にいくつも親戚を回って、同じ食卓を囲み、たくさんの風習を教えてもらった。遠方から帰ってきた日には餃子を食べるとか、食事中に箸を止めて全員で話をする時間があるとか、女性はお墓参りに行けないとか、ここで見たもの、聞いたものすべてがどれも教科書では習ったことのないことばかりで、来てよかったと胸を張って言える。間違いなく私の留学生活の中で忘れがたい貴重な経験のひとつとなった。

 

朝食の包子は皮から手作り

 

マーケットの様子

 

親戚みんなで集まって食事