「中国で困ったこと」松延 伶美(浙江大学)

中国(杭州)に来て約2ヶ月が経ちました。今回のレポートでは、これまでに起こった困ったことを紹介します。
まずはなんと言ってもWeChatにログインができなくなったという問題です。私は日本で使うスマホ、中国で使うスマホの2台のスマホを持っています。(留学前に中古の安いiPhoneを購入しました。)スマホを2台持ちする理由は2つあります。まず、日本で使っていたスマホの容量があまりなく、中国で新しいスマホを使うことで、写真や動画が多く撮れると考えたからです。また、国ごとにスマホを分けることで使用するアプリの混乱を避けたり、個人情報の安全性を確保するためです。しかし、一見便利そうなこのスマホの2台持ちが裏目に出てしまいました。中国に来て2日目に、日本で使っているスマホのWeChatのアカウントを、そのまま中国で使うスマホに移動させようとしたところ、手順を間違えたのかログインができなくなってしまいました。日本で使っていたスマホからは、ログインが可能なのですが、中国で使う用のスマホからはログインができなくなり、データの移行すら不可能になってしまいました。画面には「保護: 新しい端末からのログイン。異常なユーザー動作またはアカウントのセキュリティに影響を与えるネットワーク環境。本来使用していた端末からはログインできます。」というような内容が表示されていました。中国の携帯電話番号を使用している中国用のスマホでWeChatが使えなくなってしまい、WeChatペイも登録できず、本当に不便な状況になってしまいました。
しかし、大学の食堂で知り合った中国人の友人にこのアカウントの保護を解除するのを手伝ってもらい(認証をしてもらい)、ログインができなくなって約1ヶ月半後に無事に中国用のスマホでログインできるようなりました。手伝ってくれた友人には本当に感謝しています。
保護の解除を手伝える人の条件として、6ヶ月以上WeChatを使用していること、アカウントが銀行カードにリンクされていることなど細かい条件があり、やはり信頼できる中国の現地の方に手伝ってもらうのが一番だと思いました。
これから留学においてWeChatのアカウント移行を考えている方は、まずやり方をネットで検索して慎重に行うことをおすすめします。

次にVISAカードで現金が引き出せない問題です。日本から持ってきた唯一のクレジットカードが中国銀行のATMで使えないと知った時、一瞬どうやって生きていこうと途方に暮れました。しかし、支付宝がこの問題を解決してくれました。なんと支付宝にはVISAカードが紐付けられるのです。(外国人用に作られたツールであるツアーパスとは関係なく、通常の中国版でも紐付けることができました。)
しかし、VISAカードでの支払いができるお店は本当に限られているため、いったん紐付けたVISAカードから必要な分だけの金を支付宝のアプリ自体にチャージする必要があります。これをしておかないと、「支付宝にクレジットカードを紐付けたのに、支払いができない!」という状況に陥ることがあります。(特に個人経営のお店など)
そこで、少し複雑なやり方なのですが、私は支付宝で、友人の支付宝に、紐付けたVISAカードからまとまったお金を送金して、それを返金してもらうことで、私の支付宝のアプリ自体にお金を移動させました。支付宝内にチャージされたお金はBalanceという欄に表示されます。Balanceに貯めたお金は、どこでも問題なく支払いに使うことができます。
もし私と同じく現金が引き出せない方がいたら、ぜひ試してみてください。
この他にも様々な困難がありましたが、周りの方の助けを借りてなんとか生活できています。私の経験が同じ困難に陥った方の助けになれば幸いです。