浙江大学での留学生活も終わりを迎え、一年間を振り返ると、これまで知らなかった中国の姿に出会うと同時に、自分自身の中国との向き合い方について考えることのできた時間であったと感じています。後期は、前期に比べて留学先である杭州について積極的に学ぶことができ、自分の興味や関心に従って、より自由に中国を知ることができました。
新年を迎えてからは、杭州市内の歴史ある場所を数か所訪れました。千島湖や臨安、良渚など、これまで訪れたことのなかった場所に興味・関心を持ち、それらを巡る中で、同じ杭州であっても地域によって異なる歴史や文化、風景があることに気づきました。特に、実際にその土地を歩き、現地の人々と会話をしながら過ごしたことで、知った気になっていた杭州市、ひいては浙江省に対する理解を深めることができました。
また、暖かくなってからは湖北省武漢市や福建省泉州市など、少し杭州を離れた場所を訪れる機会もありました。武漢では辛亥革命に関する史跡や博物館を訪れ、中国近現代史について改めて考えるきっかけとなりました。一方、泉州では、海上交易によってさまざまな文化が交わってきた街の歴史に触れ、中国という国を一つのイメージだけで捉えることの難しさを実感しました。各地を訪れるたびに、それぞれの土地に異なる歴史や文化があり、自分の中の中国像が少しずつ広がっていくのを感じました。
大学生活では、世界各地から集まった留学生との交流も印象に残っています。中国語を学ぶ学生たちと中国語で議論する会など、さまざまな集まりに参加する中で、中国語を共通の言葉として、国籍や文化の異なる人々と交流することができました。中国語を「学ぶ」だけではなく、中国語を使って他者と考えを共有し、互いの国や文化について語り合う経験は、今回の留学だからこそ得られた貴重なものでした。
この一年間を振り返ると、私は中国語の能力を高めるだけでなく、自分自身の目で中国を見て、自分自身の言葉で中国について考えることができるようになったのではないかと思います。杭州での日常生活から中国各地への旅、そして世界中から集まった中国語学習者との交流まで、多くの出会いを通して得た経験を、これからの日中交流や今後の学びにもつなげていきたいと思います。




