「中国留学を終えて~これからの私~」大野 瑚子(上海財経大学)

上海での一年間の留学生活を振り返ると、語学学習だけでなく、異文化の中で生活することで得られた視点の広がりも、私にとって大きな意味を持ったと感じます。クラスでの学び、文化体験の授業、上海での日常生活や各地への旅行は、それぞれ異なる角度から中国を理解する機会となり、総合的な成長につながりました。

まず、中国語のクラスでの経験は、語学力の向上に直結する重要な場となりました。授業では学生同士の発言が活発で、意見交換のテンポも速く、最初はその雰囲気に戸惑うこともありました。しかし、周囲の学生が積極的に質問し、間違いを恐れず発言する姿勢に触れるうちに、自分もそのリズムに合わせて発言できるようになりました。また、完璧な表現でなくても「伝えようとする姿勢」が大切だと気づくことができ、語学学習に対する意識が大きく変わったなと感じています。この経験は、言語を使うことへの抵抗感を減らし、コミュニケーション力を育てるきっかけにもなりました。

文化体験の授業では、言語以外の側面から中国を理解する機会が得られました。伝統芸術や食文化、歴史的背景など、普段の生活だけでは触れられない内容を学ぶことで、中国という国の多様性をより深く知ることができました。実際に体験する形式の授業は特に印象深く、文化が生活の中にどのように息づいているのかを実感することができました。

また、上海での日常生活も私の成長に大きく影響しました。特に寮のある虹口区での生活は、都市の多様性と活気を身近に感じる毎日で、自転車で通学する日々の中で、街の雰囲気や人々の生活のリズムを肌で感じることができました。また、生活の中で必要な手続きを自分で進めたり、日々の買い物や移動を工夫したりする経験は、実践的な生活力を高める機会となりました。

さらに、青島・北京・西安・蘇州・広州への旅行は、中国の広さと地域ごとの文化の違いを知る機会となりました。各地を訪れることで、同じ中国でも地域によって歴史、雰囲気、人々の気質が異なることを実感しました。こうした経験は、教室で学んでいるだけでは得られない「多面的な中国像」を見ることができ、視野をさらに広げるきっかけにもなりました。また、青島・北京・西安への旅行は初めての一人旅行で、不安も沢山ありましたが、自分だけの力で色々な場所に行き、色々な体験ができたのは、私の中で大きく成長できた部分かなと思います。

この一年を通して、異文化の中で生活することの難しさと面白さを同時に学びました。言語の違いだけでなく、価値観や習慣の違いに触れることで、自分の考え方を見直す機会が増えました。日本では当たり前だと思っていたことが、上海では必ずしも同じではありません。こうした違いを受け入れ、理解しようとする姿勢が身についたことは、留学で得た大きな成長だと感じます。また、「自分の視野が広がった一年」でもあったと思います。語学力だけでなく、生活力、異文化理解、人間関係の築き方など、さまざまな面で成長することができました。留学前の私は、中国語を学ぶ学生としての自分しか想像できていませんでした。しかし今は、上海で生活し、人と関わり、異なる文化の中で自分を表現できるようになった自分がいます。

これからの展望としては、この一年間で得た経験を、今後の学習や進路選択に生かしていきたいと考えています。語学力の向上はもちろんですが、留学中の経験や異文化の中で培った柔軟性や視野の広さは、どのような環境でも役立つものだと感じます。この先どのような職に就き、どのような生活をしているかはまだ分かりませんが、この貴重な留学経験から得たものを活かして、日中友好の架け橋となれるように頑張りたいと思います。