約1年間の留学を終え、振り返ってみると、本当に夢のような日々だったと感じています。同時に、中国へ渡る前に自分自身に誓った「これまでの二十数年間で最も努力した一年にする」という目標も、間違いなく達成できたと思います。
最も大きな成長を実感できたのは、やはり語学面です。
留学当初は自分の言葉が思うように通じず、相手の話も十分に理解できない日々が続き、孤独を感じることも少なくありませんでした。しかしその一方で、中国では多くの人に親切にしていただきました。その経験から、「今度は自分が誰かに親切を返したい」「感謝の気持ちを自分の言葉で伝えたい」と思うようになり、学問的な理由だけではなく、人とのつながりが中国語を学ぶ大きな原動力になりました。
こうして学び続ける中で、中国語は「習得すること」が目的ではなく、相手を理解し、自分自身を伝えるための手段へと変わっていきました。今でも完璧とは言えませんし、半人前ですが、最初は挨拶をするだけで精一杯だった私が、今では伝えたいことのほとんどを自分の言葉で伝えられるようになりました。
日本で机に向かって勉強していた頃には、「その言葉を誰と話すのか」を具体的に想像することはできませんでした。しかし留学を通して、その言葉を必要としている相手が実際に存在し、その言葉によって距離が縮まることを実感しました。だからこそ、中国語を学び続けた先には、さらに多くの出会いや可能性が待っていると感じています。
また、中国語を通してさまざまな国の人々と出会い、多様な文化や価値観に触れたことで、「またいつか海外で暮らしたい」という新たな目標も生まれました。留学は、私の将来の可能性を大きく広げてくれた経験だったと思います。
文化を理解する上で身についた寛容さも、大きな学びの一つです。
日本と中国は近い文化圏にあるからこそ、留学当初は日本で身につけた価値観や常識を基準に物事を判断してしまうことがありました。しかし、中国語力が向上し、中国の文化やマナーへの理解が深まるにつれて、その違いを「正しい・間違っている」という二項対立で捉えるのではなく、面白いものとして楽しめるようになりました。また、「郷に入っては郷に従え」という言葉の通り、自分自身も現地の文化や習慣を尊重しながら行動できるようになりました。
そのような経験を重ねる中で、私はどのような環境でも適応し、違いを楽しみながら前向きに生活できることが自分の強みなのだと気づくことも出来ました。以前は、自分の性格を「飽きっぽく、刺激がなくなると別のことに興味を移してしまう落ち着きのない人間」だと否定的に捉えていましたが、多くの国から来た留学生と交流する中で、「環境への適応力が高い」「好奇心が豊かで行動力がある」といった前向きな言葉を掛けてもらうことが多く、自分自身の見方も大きく変わりました。
さらに、留学期間中は就職活動にも取り組みました。何度も投げ出したくなりましたが、「自分で決めたことだから最後までやり抜く」と自分を奮い立たせ、留学も就職活動も妥協することなく取り組むことができました。
大学入学から留学までの約三年間は、どちらかと言えば目の前の毎日を何となく過ごしていたように思います。しかし、この一年は常に目標・目的を持ち、自分を律しながら努力を積み重ねることができました。この経験は、これからの人生を支えてくれる大切な土台になったと感じています。
今後は大学卒業までの半年間、留学中に出会った友人たちの母国を訪れることを楽しみにしています。また、中国語の学習を継続することはもちろん、本格的に英語の勉強にも取り組みたいと考えています。
留学中、中国語を話せない留学生と出会うたびに、「もっと英語が話せたら」と悔しい思いをすることが何度もありました。英語は中国語以上に多くの人とつながることのできる言語です。だからこそ、新たな出会いや挑戦の機会を広げてくれると信じています。
そしていつか再び、日本の外で暮らし、新しい文化や人々と出会いながら、刺激的な毎日を送る日が来ることを楽しみにしています。




