「中国留学を終えて~これからの私~」松本莉欧(上海外国語大学)

7月16日、11か月ぶりに日本へ帰国しました。当日は面接が控えていたため、久しぶりの日本を懐かしめる余裕はなく、少し慌ただしい帰国になりました。

留学を終えた今、改めて「あのとき留学を決断して本当に良かった」と心から感じています。私は留学開始の半年前に日本の大学を卒業しました。一般的には就職や進学を選ぶ人が多い中、私は語学留学という道を選びました。将来への不安もありましたが、自分の意思を信じて挑戦する決断をした当時の自分に感謝しています。

留学期間を振り返って

この11か月は、人生で最も自分の成長を実感できた期間でした。その理由は、自分自身への理解が深まり、自分に合った向き合い方を身につけることができたからです。

例えば、ルームメイトとのトラブルをきっかけに、自分は不安を抱えると物事を悲観的に捉えやすい傾向があることに気づきました。それ以降は、不安を抱え込まず、自分の気持ちを書き出して整理したり、人に相談したりすることを意識しました。その結果、以前よりも気持ちを切り替えられるようになり、自分との向き合い方を学ぶことができました。

留学後半から続けていた日記。不安や気持ちを書き出し、自分と向き合う時間を大切にしました。

また、日本では授業やアルバイトに追われ、自分自身を見つめ直す時間を十分に取れていませんでした。留学中は新しい環境で生活する中で自分と向き合う時間が増え、「なぜ自分はうまくいかなかったのか」を冷静に考えられるようになりました。自分の特性を理解したことで、これまでうまくいかなかった理由が分かり、自分に合った方法で改善に取り組めるようになったことは、私にとって大きな成長でした。

一方で、中国での生活そのものも、私を大きく成長させてくれました。魯迅公園では、二胡が好きという共通点をきっかけに、多くの中国の方々と交流する機会がありました。共通の趣味を通して、言葉や文化の違いを越えて人とつながることができると実感しました。そして相手を理解しようとする姿勢の大切さを学びました。

上海で約一年間生活したからこそ、観光では知ることのできない街の日常や、人々の温かさに触れることができました。中国人の友人との交流や、よく通った飲食店の店員さんとの何気ない会話など、一つ一つの日常が私にとって大切な思い出です。大きく成長でき、多くの人との出会いに恵まれた上海は、今では私にとって第二の居場所です。

様々なことへ挑戦し、語学学習に打ち込めたのは、中国政府奨学金のご支援があったからこそです。また、日中友好協会の皆様、日本で支えてくれた家族や友人にも心より感謝申し上げます。

魯迅公園でお世話になった人へ向けて書いた手紙

これからの私

2027年度の新卒入社を目標に、現在は就職活動を進めています。留学で培った語学力だけでなく、現地で生活した経験や文化への理解も生かし、日本と中国をつなぐ仕事に携わりたいと考えています。

また、新卒入社までの半年間は、多国籍の参加者を対象とした語学サポートボランティアの選考を受けています。活動期間は12月から約3か月間を予定しており、留学で身につけた語学力や異文化理解を実践の場で生かしたいと考えています。それまでの期間はHSK6級で8割以上の取得を目標に学習を継続するとともに、中国語を実際に使う機会を積極的に増やしたいと考えています。

留学は終わってしまいましたが、中国で得た経験や人とのつながりは、これからの人生においても大切な財産です。中国で得た経験を仕事やボランティアで生かし、日中の懸け橋として相互理解に貢献できる人材を目指して努力を続けていきます。

最後にクラスメイトと行ったイタリア料理店での写真