各地の日中交流ニュース

2022年10月1日号 /

国交正常化50周年記念の変面披露と総会開催

・宮城県日中友好協会

8月27日、宮城県民会館602会議室でコロナ感染予防対策のもと、会員32名が参加して、吉澤千明青年委員会事務局長の司会で総会が開催されました。

今年は日中国交正常化50周年記念と併せての総会になりましたが、佐々木謙会長の挨拶、故人への黙祷、丹羽宇一郎(公社)日中友好協会会長、孫大剛駐新潟総領事館総領事、郁泽康東北地区中国学友会会長、村井嘉浩宮城県知事、菊地恵一宮城県議会議長・日中友好宮城県議会議員連盟会長、郡和子仙台市長、若生裕俊富谷市長、伊藤康志大崎市長、齋藤正美石巻市長様からの祝辞を紹介した後、日中国交正常化50周年を記念して、白井省三副会長の進行で王拓希氏(日本名 松林拓希 石巻出身 現在山形芸術工科大学3年生)の「川劇 変面」を披露していただきました。

変面披露後、茂庭邦宏仙台市日中友好協会事務局長を議長に選任し、水戸理事長・髙橋事務局長より議案の報告・提案があり、審議後、会員の拍手で議案はすべて了承されました。

今年は役員改選の年ではないのですが、顧問に井上義久元衆議院議員・菊地恵一宮城県議会議長・日中友好宮城県議会議員連盟会長が就任し、役員に岩井紘子女性委員会委員長、中村みき子美里町小牛田日中事務局長が退任し、新しく水戸憲子女性委員会委員長、櫻井靖仙台市日中理事が就任いたしました。

(武智英生)

佐々木謙会長の挨拶

石巻出身の王拓希氏による変面の披露

 

文京区日中友好協会が設立されました!

・東京都文京区日中友好協会

8月1日、文京シビックセンター応接室にて、小穴源太郎会長より設立総会宣言が読み上げられ、文京区日本中国友好協会が設立されました。区議会議員である松丸昌史副会長、白石英行副会長より開会の挨拶が述べられました。また、文京区長である成澤廣修名誉会長より、北京市通州区との交流への期待、今日に至るまで数々の中国友好都市提携に臨んだ経緯が述べられました。

文京区は人口22万人、東京大学などの有名な学校や歴史ある庭園が数多く存在し、また知識人を表す「文」、発展している都を表す「京」は中国人から見ても良い印象を抱きます。今後は多くの中国人留学生も文京区を訪れる可能性があり、教育や文化交流をはじめとしたさまざまな活動を行っていきたいと考えています。

かつて小穴会長の祖父小穴武雄氏は松本日中友好協会を設立し、その意思は代々受け継がれてきました。この永続的な民間交流、平和運動を文京区でも続けていきたいと思います。

 

日中国交正常化50周年・静岡県浙江省友好提携40周年
記念事業

・静岡県日中友好協会

「知る」「学ぶ」「伝える」をサブテーマに、子どもたちに友好の未来を!『日中子ども写真展』、松本亀次郎と李徳全に学ぶ『講演・シンポジウム』を8月25日~9月18日、浜松、静岡、掛川、沼津市の4会場持ち回りで開催し、1500名が来場した。

写真家・岡本央(さなか)氏が日中の子どもを30年間撮り続けた作品の中から、代表作80点が来場者の目を引き付けた。

「子どもにとって真の幸せとは何か」をテーマに、子どもが輝いている瞬間をカメラに収めてきた。「精神的豊かさこそが、人と人の、ひいては国と国の関係を良い方向に導く原動力になる」というメッセージを作品に託した。 また、永遠なる日中友好の想いを込めて、浜北日中友好協会が製作した『日中友好交流の歌』も、4会場の開会式で披露された。

広い会場でゆっくり鑑賞

 

開会式で「日中友好交流の歌」を披露

写真展と並行して、周恩来をはじめ後に中国指導者となる多くの中国人留学生を教育した掛川市出身の松本亀次郎と、国交回復の18年前に、約1000人の日本人戦犯と3万2000人の残留日本人を、無事帰国させることに尽力した李徳全女史を語る『講演・シンポジウム』は、現在の悪化した日中関係に警鐘を鳴らすと同時に、私たちに未来に対する責任を自覚させるに余りある内容であった。

今回の事業で学んだことを、日本と中国の未来を築く子どもたちに、しっかり伝えて行かなければならない。

(事務局長 渥美泰一)

 

定期総会を対面で開催、設立15周年記念講演を行う

・石川県河北地区日中友好協会

石川県河北地区日中友好協会は、2022年度定期総会を7月4日開催、会員ら25名が出席しました。コロナ禍ではありますが、会の設立15周年記念ということもあり、懇親会などは省略しつつも、対面開催で総会及び記念講演を行いました。

記念講演では、地元、北陸大学薬学部より劉 園英教授をお招きし、「漢方と薬膳」と題して講演を行っていただきました。

近年の異常気象、昔と違い、春と秋がだんだんと短くなって、いきなりの大雨や猛暑がつづいたりと、私たちの身体も急激な気温の変化についていけなくなってきています。食事はその季節にできたものをとることが理にかなっているお話や、五臓六腑に対応した食物の採り方、身体を中から温め血流を促すことで万病を防ぐことなど、中国の長い歴史の中で培われてきた「薬食同源」という考え方こそ健康長寿の秘訣だというお話に、一同感心することしきり。

定期総会では、前年度の活動報告及び決算報告、22年度の活動予定と予算が採択され、任期満了にともなう役員改選では、新たに安宅弥吉理事長が会長に就任、他役員も一新されました。

コロナ禍の中、交流している江蘇省呉江区への訪問もこの3年は行えておりません。地元に居住する中国人留学生や研修生と行ってきた春節の集いなども、中止が続いています。また、米中対立の激化と、日本と中国を取り巻く状態は大変厳しい局面を迎えていますが、このような時こそ、小さな民間交流を途切れることなく続けていくことが大切と、会員一同、思いを新たにいたしました。

来賓として祝辞を述べる 木本利夫前石川県協会会長

 

特別寄稿
疲れを知らぬ日中友好活動家 天達美代子氏

・鹿児島県日中友好協会

今年は鹿児島市と中国湖南省の省都長沙市が友好とし盟約を締結して四十周年の節目に当たります。両市間では十年毎に記念式典や市職員の相互交流派遣などが行われてきましたが、市民側で最も活発な友好活動を継続してきたのは、昨年鹿児島県日中友好協会の初代女性委員長に就任した天達美代子氏であります。

天達氏はキングレコード所属の鹿児島を代表する歌手ですが、鹿児島市日中友好協会の会員当時から、民謡や舞踊グループを組織して幾度となく長沙市を訪問し、四千名を収容する大ホールで日中親善の公演を開催したり、鹿児島市から贈られた記念碑のある公園で「おはら祭りイン長沙」を実施し長沙市民も踊りの列に加わり友好のムードを醸成したりしてきました。又、天達氏は長沙市の小中高校生の団体をたびたび招待し、鹿児島市の生徒たちと交流の機会を提供しました。長年に亘る天達氏の日中友好の活動は中国側でも高く評価され先年長沙市対外友好協会より海外理事の称号を贈られました。天達氏は日中関係の活動の他に刑務所の受刑者に唱歌を指導する法務省の篤志面接委員として、北は北海道の網走刑務所を始め、全国の刑務所を巡回しています。

先日鹿児島市で毎年、本人主催の恒例イベントである「さつまの風」公演で真っ赤なハッピ姿で身を纒い熱唱し、長沙市芸能交流を彷彿させる雰囲気の民謡、鹿児島オハラ節の歌と踊りは会場一体となり、沸かせました。天達氏の八面六臂の活動はまだまだ続けてほしいと念願しています。

(会長 海江田順三郎)

鹿児島県日中友好協会 海江田順三郎会長

 

鹿児島県女性委員会 天達美代子委員長

 

「さつまの風」公演。ステージ中央は天達美代子委員長=8月21日、鹿児島市奄美の里