会報『日本と中国』

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友好訪問詳細

友好訪問「伝統文化と民話。2つの良さを伝えたい」

2013年 3月15日号
日本画家 後藤仁(ごとう じん)さん
日本画家
後藤仁(ごとう じん)さん

1968年兵庫県生まれ。15歳で日本画を始める。東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業。在学中の95年より神戸市孫文記念館「移情閣」(国重要文化財)などの壁紙として使用されている金きん唐から革かわ紙しの復元を行う。また、学生時代からアジア各地を写生旅行。現在はアジアの美人画を中心に創作活動を行う。NHK文化センター柏、読売・日本テレビ文化センター柏などの講師

中国侗(トン)族の民話を日本画で絵本に

 アジアの美人画を専門とする日本画家。リュック一つで中国をはじめ東・南・東南アジアを歩き、各地の少数民族などの女性を描いてきた。今年3月に、中国侗族の民話を日本画で描いた絵本『ながいかみのむすめ チャンファメイ』を刊行した。

 小さいころから絵が好きで、中学2年生で画家になることを決意。伝統文化への関心と、「岩絵具(いわえのぐ)」などが作る独特の色合いや質感に魅せられ、日本画の道を選んだ。「本格的にやるからには、もっと現地へ行かなければ」と、積極的に海外取材にも出かけた。

 アジアをテーマに選んだ理由は「日本から出発し、文化のつながりを辿っていくと、自然に中国やインドに行き着いた」という。「アジアを描くことで日本の文化も知れるし、またそれぞれの良さも見えてくる」と話す。

 絵本は本作が初。馴染みの深い中国の民話を選んだ。筆の向こうに見ているのは、次の世代を担う子どもたちだ。「日本の伝統文化と歴史を越えて語り継がれる中国の民話、この2つの良さを絵本は伝えられる。『チャンファメイ』は思いやりをテーマにした話。困難の多い現代、昔の文化をもう一度見直し、次の世代に伝えていきたい」。

 現在、チベットの民話を元にした絵本も作成中だ。多くの子どもたちに手にとってほしい。(立花裕子)