「日中の情報のギャップを埋めるのは人間の役割」
江蘇大学日本語学科で教えた
山口信一郎さん
国際親善文化交流協会派遣の日本語ボランティア
大手メーカーを定年退職後、「人間関係が希薄にならないような仕事をしたい」と日本語教師に応募。派遣元の勧めで、古都・鎮江市の江蘇大学で2年間、学生に教えた。
引退後に海外ボランティアで活躍する団塊世代は多いが、言葉もしゃべれず行ったこともない国に当初は「ぴんとこなかった」。それが、滞在を1年延ばすほどの充実した毎日に。週1回開いた課外授業の「日本語サロン」は毎回大勢の学生を集めて好評。「純真で勉強熱心」な学生の成長に目を見張った。
「その国の文化を知らないと言葉は使えない。教科書に載っていない日本の生活習慣を伝えるよう心掛けた」逆に日本語がきっかけで、学生が日本文化に関心を持つようになるのを実感した。「言葉は外交の一番有効な手段。国策として日本語を広めるべきでは」
驚いたのは、日本についての情報がまだ少ないという実状。ある学生から、「先生が初めて会った日本人だけど、イメージしていた怖い人間じゃない」と言われた。「日本人も中国人もお互いの生活を知らなさすぎる。情報のギャップを埋めるのも人間の役割」
「いつかまた中国で」と夢は尽きない。
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