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「日本と中国」
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アジア四カ国の少年野球大会
酒井 哲夫 (社)日中友好協会副会長、NPO福井県日中友好協会会長

中21世紀交流事業では両国の高校・大学生の相互交流が順調に進んでいるが、地方のメディア報道がきっかけとなった交流のひとつ「四カ国少年野球大会」を紹介したい。
 大陸への日本海側玄関口として栄えた福井県は、隣り合うロシア、朝鮮半島、中国と密接な関係にあり、地元テレビ局の福井放送は幾度も、素手で野球するロシアのナホトカの子供たちの姿を放映してきた。これを目に留めた福井市の野球連盟や少年野球指導者が「ロシアの子供たちに野球道具を贈ろう」と市民や企業に働きかけ、1991年にナホトカに用具を届けて少年野球交流が始まった。

係者の努力は、後に巨人軍OBの故青田昇氏が参加する「環日本海少年野球親善試合」に結実。これをやはり巨人軍OBの中畑清氏が引き継ぎ、2004年には、日本(福井)・ロシア(ナホトカ)・韓国(水原)・中国(杭州)の四カ国の少年野球大会へと発展、毎年持ち回りで開催されるようになった。
 2001年の福井大会から加わった杭州市には野球のチームもグラウンドもなく、野球用具は福井市野球連盟や市民から寄付された。福井市は友好関係にある浙江省対友協を通じて、杭州市第十三中学校を代表に指定し準備を始めた。この年の夏、大会のために来県した杭州チームは市民や指導者にホームステイで温かく迎え入れられ、中畑氏の指導も受けた。試合では、他の参加国に比べて経験や技術が不足し大量失点を許したが、熱心に白球を追いかける少年たちに惜しみない声援が送られ、福井チームが友情出演で試合を盛り上げた。04年の大会は杭州市で開催され、中国チームは上位入賞できるまでの成長ぶりを見せた。
 少年野球交流はこれまで、必ずしも順調ではなかった。資金不足やSARS事件などで開催が見送られた年もある。しかし、ことしの夏も、海を越えたナホトカ市で、少年たちの元気な声がこだまするだろう。

は、来年の杭州市での開催を心待ちにしているひとりである。日本と中国は、アジアの大国として重要な役割を担っている。六カ国協議も動き出した。いつの日か、アメリカや北朝鮮も加わり、六カ国参加の少年野球大会が実現することを期待している。国家間の利害関係は、スポーツや青少年交流とは無縁であってほしい。
 8月の北京オリンピックはアジアで開催され、野球はこれが最後の五輪種目となる。国境を越えた世紀のスポーツの祭典がアジアの平和と繁栄に寄与することを、願わずにいられない。

 
 
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