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「日本と中国」
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災害から芽生えた友好感情
海江田 万里 前衆議院議員、経済評論家

ョーザ事件に始まったことしの日中関係は、チベット暴動、長野での聖火リレー騒動と、よいことがほとんどなかった前半だったように思います。もちろん、5月には胡錦涛主席が来日し、行われた日中首脳会談を通し、両国の「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する共同声明が発表されるなど高い評価を与えることができますが、国民レベルの嫌中感は、首脳同士の対話だけでは解消できない深刻さがありました。
 そこへ先日の四川省の川県を震源とする大地震の発生です。政府の発表による犠牲者は6月8日現在、6万人を突破し、家や財産を失った被災者の数は優に1000万人を超えています。この地震で亡くなられた方のご遺族に心から哀悼の意を表すとともに、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。

回の地震では、当初、中国政府の正式な受け入れ要請が遅れて、日本の国際援助隊が出発を延ばさざるを得なくなるなど手違いが生じました。それでも遅れて出発した援助隊は懸命の救援活動を展開しました。特に、倒壊した家屋から収容した遺体に救援隊員が整列して黙祷を捧げる1枚の写真は、中国国民の感情を大きく揺さぶったようです。本紙6月15日号によれば、この写真がネット上に公開されるや、在北京の日本大使館や在重慶の総領事館に日本の救援への感謝の電話やメールが相次いでいるようです。
 一方、日本国民の間でも、被害に遭った中国国民に深い同情が湧き起こっています。テレビは連日のように救援金募金のテロップを流していますし、繁華街の街頭では各地の友好協会や赤十字社などによる募金活動も活発です。こうした目立った活動だけでなく、現在、日本の各地で国民による四川大地震の被害者を助けようとの自発的な動きがあることを見逃せません。

は週末に地元の各種会合に出席する機会が多くありますが、先日出かけた新宿区サッカー連盟の懇親会や港区内の「明るい社会をつくる会」のバザーでは、どちらの会場でも四川大地震救援の義援金を募っていました。そして参会者が進んで500円、1000円とカンパしている姿が印象的でした。
 今後は肉親や友人、知人を亡くした被害者へのメンタルヘルスケアなどが重要になってくると思いますが、日本は阪神淡路大震災の経験もあり、ノウハウを備えた専門化集団がいますから、こうした人たちによる息の長い援助が必要です。
 いずれにしろ、今回の大災害を機に芽生えた両国民の草の根の善隣友好の感情と行動は今後の日中関係の大切な財産です。

 
 
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