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「日本と中国」
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先人の運動に学ぼう
古本 英之 (社)日中友好協会理事、北海道日中友好協会理事長

近、アフリカの食糧危機やアジアでの米不足など食に関する報道が続いている。中国製冷凍食品の問題を発端に日本の食が大きく揺れている。手頃な価格で求めやすい輸入品にすぐ手が伸びるのはやむをえない面もあるが、安心安全な地元産を使おうと、「地産地消」の運動も高まってきている。

の度、中国の胡錦涛国家主席が来日されたが、想いだされるのは、1998年11月の江沢民主席の北海道訪問である。江主席は農業にたいへんな関心を持っており、酪農家や花卉栽培農家を訪れ、親しく農民と懇談した。また故原正市氏(道日中顧問)をはじめ、中国の農業発展に貢献した8人の農業専門家と会われた。その際、原氏は「私は中国の稲作技術向上に役立ちたいと、17年間かかって(稲の)畑苗移植栽培を熱帯の海南省まで普及することができました。今までしたことが日中友好に役立ったとしたら、この上ない喜びです。私が81歳のいまも元気なのは、中国の人たちの豊作を喜ぶ笑顔を見たいという気持ちがあるからです」と述べた。
 北海道日中の初代会長、故荒哲夫氏(日中友好協会副会長)は日中農業技術交流協会の会長を兼ねており、原氏もメンバーのひとりであった。原氏は気候と地質、土壌の見本市のような中国に北海道で開発した畑苗移植法を普及しようと、中国全土を巡回した。当時、多くの日本人が見せかけの豊かさの中で物質至上の生活を送っていた同じ時期に、自分の持てる力すべてを中国の稲作技術の向上のために捧げ、深い知識に裏づけされた実践力、謙譲と責任感の尊さを広大な中国大陸に身をもって示した。

国では、農業、農村、農民は国民経済発展の中で重要な地位を占めている。しかし、さまざまな原因で農村の改革と発展は依然として困難と課題に直面している。主な原因は耕地資源、淡水資源が少なく、耕地面積拡大の潜在力が限られているためで、短期的に食糧の総合的な生産力を高めるのは難しいと言われている。
 一方、日本の食糧自給率は39%と極端に低い。つまり、大部分は輸入に頼っていることの危険性を国民は真剣に考えるべきである。食糧は防衛、エネルギーと並び国の安全保障の根幹をなすもので、国力の証である。また自国の土壌をつぶすということは、他国の土壌を略奪することであり、それは地球環境のさらなる破壊を意味する。
 農業には、地域経済、地域社会を守り、食や暮らしを守り、美しい国土を次世代に伝えていくという多面的な機能がある。

 
 
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  • 先人の運動に学ぼう (2008年5月25日号)
    古本 英之 (社)日中友好協会理事、北海道日中友好協会理事長









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