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「日本と中国」
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日中共同調査で真相の解明を
海江田 万里 前衆議院議員、経済評論家

月30日、この日はガソリン税などの暫定税率の期限を延長する、いわゆる「つなぎ法案」が衆議院の委員会で強行採決された日ですが、同じ日の午後に厚生労働省によって発表された中国製餃子による大量中毒事件は、多くの日本人に大きなショックを与えました。今回の「農薬入り餃子事件」は従来から中国製の食品について決して好いイメージを抱いてこなかった日本の消費者に対して、決定的とも言えるダメージを与えることになりました。
 事件の発表から1週間経った時点で、真相はまだ闇の中ですが、これまでのところ、事件の真相究明に対する日中の共同調査は比較的スムーズに行われていると思います。

聞報道による情報でも、中国政府の国家品質監督検査検疫総局と河北省の警察当局は、東京で事件発表のあった30日の夜間に石家荘市にある天洋食品の工場に立ち入り捜査をしています。その後2月3日には河北省の輸出入検査検疫局の係員が再び同工場に立ち入り調査を行い、同日、中国政府の輸出入食品安全局副局長を代表とする調査団が来日し、午後には内閣府で、日本側調査団と合同の対策会議を開いています。
 こうした中国側の対応の背景には、もちろん北京オリンピックの開催、そして胡錦涛国家主席の訪日に対する配慮があると考えられますが、同時に今回の事件の解明を通じて、中国政府が自国産の野菜や食品の安全性確認に関して積極的な姿勢を有していることを世界にアピールしたいと考えたからではないでしょうか。
 2001年のWTO(世界貿易機関)加盟によって市場を世界に開いたはずの中国は、その後6年以上経過した現在も、日本や欧米の国々から「市場経済国」の地位を獲得していません。WTOでは「市場経済国」の地位を得ていない国に対しては、アンチダンピング手続きについて実質上不利な待遇を与えることを認めています。もちろん、食品の安全が確保されたからと言って、日本や欧米の国々が直ちに中国を「市場経済国」と認定するということにはなりませんが、今回の問題解決に中国自身が主体的に取り組むことは貿易相手国の信頼をかち取る第一歩です。今や日本人の食生活にとって中国産の食材を一切排除した「チャイナフリー」を実行することは不可能だと思います。また、中国の農業や貿易にとっても日本への輸出をゼロにした発展はあり得ないことです。「唇歯」の関係にある日本と中国の共同調査による一日も早い事件の真相解明が待たれます。

 
 
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