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日中友好のしんぶん 日本と中国

日中女子サッカー
 
浮上する日本、沈む中国
 

 現在、サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)は7月のワールドカップ優勝をはじめ躍進中だ。一方、中国女子代表はかつて世界に名をはせていたが、最近は低迷している。これは一朝一夕の変化ではない。最近の結果を見つめながら、その原因を探ってみた。(田島恵輔)

■日本と対比される中国の低迷
 サッカー日本女子代表は、今年7月に女子ワールドカップで優勝、9月には2012年ロンドンオリンピック出場が決定するなど絶好調で、一躍世界の強豪に仲間入りした。彼女らがもたらす経済効果は1兆円との試算もある。
 逆に中国女子代表は低迷が続いている。「铿锵玫瑰(ケンチャンメイグイ)」(力強きバラ)の愛称で国際大会で好成績を収めてきたが、10年5月に中国で開催の女子アジアカップのころから雲行きが怪しくなってきた。11年ワールドカップ出場権も兼ねたこの大会で、決勝トーナメント初戦でまさかの敗退。
 さらに、ロンドンオリンピック予選でも敗退。この予選も中国で開催されただけに、国民は中国のサッカーに失望している。

オリンピック予選敗退に落ち込む中国女子代表
オリンピック予選敗退に落ち込む中国女子代表。
(三峡晩報から)
■中国サッカー界の課題
 中国サッカー協会は9月11日、女子の基盤強化として、試合数倍増計画や大学生女子リーグの創設など5項目を発表した。11日は日中戦で中国が敗れた日で、慌ててまとめた措置とも取れる。
 中国サッカー界は最近まで様々な問題が深刻化していた。汚職や観客のマナーの悪さに加え、金銭絡みの裏工作など醜聞が多く、上層部が逮捕されることまであった。こうした事件と、国際試合で勝てない中国代表に国民もがっかりした。
 一方、日本は地道に努力を重ねてきた。女子は男子サッカーの研究や科学的な練習法を取り入れるなど真剣だ。こうした取り組みが試合の実力に反映していることは確かだろう。
 また、日本ではワールドカップの優勝で、女子サッカー「なでしこリーグ」の所属チームとスポンサー契約を希望する企業が急増しているようだ。
 中国サッカーはまず国民に愛される健全なスポーツとなる必要がありそうだ。輝きを取り戻す日を願う。

 〈なでしことバラ 輝きの裏側〉
 日中の女子サッカー選手が、一選手として活躍する裏側に、一人の人間として生きる厳しい現実がある。
 元中国女子代表の孫雯選手はネット上で「河北チームの場合、賞与込みで月給は約2000元(1元は約12円)。新疆チームに至っては月800元の補助だけだわ」と女子サッカー選手の実情を吐露した。
 状況は日本も同様だ。代表選手の大半が女子リーグに所属しているが、最も待遇の良いチームでも月給約10万円だという。
 日本代表主将の澤穂希(さわ・ほまれ)選手は「まず給料が出ること自体が珍しい。普通、昼はアルバイトで、夜に練習をする」と話す。
 サッカー選手は引退後の進路も厳しい。彼女らを一人の人間として最後まで支援できるかが日本と中国のどちらが強いかの要因となるだろう。

(「日本と中国」2011年10月5日号掲載)


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