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活動の紹介

第25回全日本中国語スピーチコンテスト全国大会開く
 全国で最多の満蒙開拓団を送り出した長野県下伊那で、飯田日中友好協会を中心に「満蒙開拓平和記念館」の建設準備が進んでいる。満蒙開拓に特化した記念館は全国でも初めて。準備会は「戦争という負の遺産を平和希求、友好交流という正の遺産に置き換えたい」と意気込んでいる。

平和の尊さを国内外へ発信
 飯田日中友好協会の呼びかけで、一昨年10月、飯田市の平和・教育・労働団体、下伊那郡町村会などで「満蒙開拓平和記念館事業準備会」(会長=河原進・飯田日中会長、事務局長=寺沢秀文・同日中副理事長)が発足。以来、飯田市職員をオブザーバーに、月1回の準備会や市町村への説明会を開いたり、舞鶴引揚記念館(京都府舞鶴市)を見学するなどして準備を進めてきた。将来的には市町村に事業部を設ける方針。
 下伊那ではこれまでも、飯田日中などが中心となって、帰国者からの聞き書き報告集を作成する「満蒙開拓を語りつぐ会」や、帰国者が自らの体験談を語り聞かせる「満蒙開拓語り部の会」など、満蒙開拓の歴史を後世に伝えるための活動が行われてきた。この度、満蒙開拓に関わる資料の収集、保管、研究、展示を通じて満蒙開拓史の風化を防ぎ、戦争の悲惨さと平和の尊さを国内外に発信する拠点を作ろうと、記念館の建設計画が持ちあがった。
 年内に建物や展示ブースの基本プランを作成、来年着工し、2010年のオープンを目指す。「飯田市周辺でインターから車で20分以内」を条件に、現在、複数の候補地の中から建設用地の選定を行っている段階だ。

帰国者自立研修センターも移設
 準備会の素案では、敷地面積は2000平方メートル、うち建物床面積が660平方メートル。展示研究ゾーンと交流ゾーンからなり、展示室、映像室、資料保管室、研究室、多目的ホール、売店などを置く。
 修学旅行など青少年・平和教育の場、日中友好活動の拠点、また中国帰国者の交流の場としても活用する方針。2月に閉所され、飯田日中が事業を引き継いだ長野県中国帰国者自立研修センター喬木教室の移設や、「満蒙開拓語り部の会」の定期開催、「語り部」の養成講座開設などを検討している。
 財団法人を設立して運営する方向で、年間約5〜6万人の来館者、約3050万円の収入を見込んでいる。 必要経費は用地費、建築費、運営費などを合計して約4億円。資金の半分を国や県などの助成に頼り、残りの2億円程度を全国からの寄付で集める。現在までに約2500万円が集まっている。
 出版物や手記、手紙、日記、スケッチ、写真、生活・衣料品など満蒙開拓にかかわる資料の提供も求めており、中国東北部でも資料収集にあたる。

民間から記念館建設運動を展開
 官民協働で建設を実現させたいと、準備会は一昨年末に村井仁・長野県知事へ建設設置要望書を提出。また、ことし1月に来県した舛添要一厚労相に国の支援を訴えたが、いずれも「まずは民間で準備を進めてほしい」との回答だった。
 (社)日中友好協会と長野県日中友好協会はすでに支援を表明。昨年に続き、日中友好協会はことし1月の第16回通常総会で記念館の宣伝と支援を08年度の事業・活動計画のひとつとして承認した。3月に東京で開かれた日中友好協会全国実務者交流会議では、寺沢事務局長が募金と資料の提供ならびに記念館全般に関するアドバイスを求め、全国の出席者にアピールした。
 準備会は今後、日中友好協会の全国ネットワークを生かし、記念館建設の運動を盛り上げていく。
          
■【満蒙開拓団】日本は中国東北部に「満州国」を建国した1932年以来、終戦まで「国策」として全国から約27万人の開拓農民を送り出した。なかでも長野県は最多の約3万8000人、下伊那はその4分の1にあたる約8400人を送り出し、多くの犠牲者を出した。

募金は郵便振替で
口座番号00510―7―59343(飯田日中友好協会)まで。

募金や資料提供に関するお問合せは
満蒙開拓平和記念館事業準備会
(TEL0265―24―6186、FAX0265―23―3662)へ。

―――寺沢事務局長に聞く
日本人が満蒙開拓の歴史から何を学んだかが問われている
日本人が満蒙開拓の歴史から何を学んだかが問われている
満蒙開拓団の体験は史実として正確に語りついでいく必要がある。日中双方の人民が戦争の犠牲者であるとする中国側の姿勢は、日本人が満蒙開拓の歴史から何を学んだかを問いかけていると思う。それにもかかわらず、満蒙開拓に特化した記念館は全国どこにもない。中国の問いかけへの答えとして、記念館を建設してこの歴史を把握し、語りついでいきたい。記念館の存在は平和の礎、基地として、中国、アジア各国の共感を得られるのではないか。これまで全国の協会から支援をいただいているが、今後も募金や資料の提供だけでなく、建設、運営、資料収集など様々な面でアドバイスをいただきたい。


遣隋使の到着を知らせる隋の官僚、舞台上では当時の様子が再現された

遣隋使の到着を知らせる隋の官僚、舞台上では当時の様子が再現された

(「日本と中国」2008年3月25日号掲載)


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